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この辞典の使い方(ホーム)「な」で始まる言葉>難攻不落の意味

カテゴリー:四字熟語

カテゴリー:政治、軍事

難攻不落

なんこうふらく

 難攻不落とは、城郭などの防衛力の高さを言った四字熟語で、「攻撃するに困難で決して落城しない」という意味。「攻めるに難い」は問題ないとしても「不落」は言い過ぎで、「難攻不落」と形容された城が、戦国時代にはばたばた落城している。とはいえこの言葉は、軍事の責任者が相手方の城を攻めるさいに「難攻不落の城でござるが」などと事前にことわっておくのに都合がよい。そんな城を攻め落とすことができれば大きな手柄になるし、万一攻めきれなかったとしても「無理もない」と同情してもらえるからである。

 中国の古典には「難攻不落」という言葉はなさそうなので、生成AI(ChatGPT)に尋ねたところ、『三国志演義(三国演義)』『史記』などに使用例があるとの解答を得た。そこでさらに調べて、下記のように返したところ

 

 先ほど「難攻不落」という言葉が『三国志演義』や『史記』に使われていると回答をいただきましたが、調べたところ、原文にはその言葉はないようですが、どうお考えですか。

 

 次のような返信が来た。

 

 ご指摘いただきありがとうございます。確かに、私の先ほどの回答において「難攻不落」という四字熟語が『三国演義』や『史記』に使われていると記載しましたが、実際のところ、それらの古典にはそのまま「難攻不落」という言葉は存在しません。この点については誤りでした。お詫び申し上げます。 「難攻不落」は、確かに現代の中国語では一般的に使われる表現で、特に軍事的な状況において城や防御が非常に堅固であることを意味します。しかし、この四字熟語が最初に文献に登場したかどうかについては、古典には必ずしもそのままの形で見られるわけではないという点を再確認いたしました。 『三国演義』や『史記』などの古典文学では、城が堅固であることや攻めるのが困難であることを表現する際に、確かに似たような内容の記述がありますが、「難攻不落」という表現そのものは後世に発展したものであり、元々これらの古典には含まれていません。
 例えば、『三国演義』では城が非常に強固であることを表現するために「坚不可摧」(堅固で壊れない)や「坚如磐石」(岩のように堅い)といった表現が使われています。また、『史記』にも「城池不可破」(城や砦が壊れない)という表現はありますが、「難攻不落」という四字熟語は直接的には出てきません。  結論として、「難攻不落」という四字熟語は、現代の表現として一般的に使われており、古典文学には登場しないことが分かりました。この点についての誤解を招いたことをお詫び申し上げます。

 

 と、このような解答を得て(しかも瞬時に)、私はぞっとしたのであった。どんなに優秀な人間でも、これほど瞬時に間違いを認め、謝罪して、それをリカバーするような説明までほどこすことはとうていできない。特に、最近のマスコミが全社同じ方向性でしかものを言わず、それに対するチェック機能も働いていない現実を見ると、AIのほうがよほど善良な存在に見えるのは私だけだろうか。

​(VP KAGAMI)

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