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この辞典の使い方(ホーム)「つ」で始まる言葉>面(つら)の意味

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面(つら)

つら

 面(つら)とは顔のこと.また、ものの表面のこと。古くからある言葉で、「顔」の意味としては、「つらつき」「つら構え」「しかめっつら」「どのツラ下げて」「泣きっ面に蜂」など多数使われているが、ややお下品な印象のある言葉である。「表面」の意味としては、「上っ面(うわっつら)」「字面(じづら:書かれた文字から受ける感じ)」などがある。

「つら」という言葉は、古くは「頬(ほお)」に当てられた和語で、意味も頬、つまりほっぺたを言っていた。一方、平安時代の辞書『類従名義抄』では日本語では「あご」を意味する「腮」「顋」という漢字に「つら」という読みを当てている。しかし「腮」も「顋」も中国語では「頬」の意味なので(なんで日本語で「あご」の意味なのかわからん。漢字の部首が「思」なので、もの思いするときの形から来ているか? 確かに、おばさんは頬に手を当てて考え込むが、『考える人』はあごに手を当てているし…)、『名義抄』でも「ほお」を意味していたのかもしれない。そこから、ほっぺたが顔の側にあるからから「泉のつら」のようにかたわら、ほとりを意味するようになり、鎌倉時代には「面」という漢字が当てられて、「顔」も意味するようになった。人間の顔面で頬は面積が広いので、しだいに顔全体のことを意味するようになったのかもしれない。

「つら」の語源について『大言海』は、顔の両側に連なっているから「つら」だという説をあげている。あいからわずのダジャレおやじぶりを発揮しているが、他に有力な説もないので、これが定説となっているようだ。

​(VP KAGAMI)

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